引越しで使える補助金・助成金はある?

引越しには、引越し業者への支払いだけでなく、敷金・礼金、仲介手数料、家具家電の購入、不用品処分など、さまざまな費用がかかります。

そのため、「引越しで使える補助金や助成金はないの?」「自分がもらえるお金はある?」と調べている方も多いのではないでしょうか。

結論からいうと、引越し費用そのものや住み替えに関係する費用が対象になる制度はあります。ただし、誰でも必ず使える全国共通の補助金があるわけではありません。対象になるかどうかは、引越しの理由、家族構成、年齢、所得、引越し先の自治体、勤務先の制度などによって変わります。

特に確認したいのは、次のようなケースです。

  • 会社の転勤で引越す
  • 結婚をきっかけに新居へ引越す
  • 子育て世帯で住み替えをする
  • 東京圏から地方へ移住する
  • 離職・収入減少などで住まいの確保に困っている
  • ひとり親世帯で転居費用の負担が大きい

この記事では、2026年時点で確認できる主な制度をもとに、引越しで使える可能性がある補助金・助成金・手当を状況別にわかりやすく解説します。制度は年度ごとに内容や受付状況が変わるため、申請前には必ず勤務先や自治体の公式情報を確認してください。

補助金の申請前に、引越し費用の目安を知りたい方へ

制度によっては、見積書や領収書が必要になる場合があります。まずは荷物量・移動距離・希望日から、引越し費用の目安を確認しておきましょう。

まず確認|あなたが使える可能性がある制度

引越しに関係する補助金や助成金は、制度名だけを見ると分かりにくいものが多いです。まずは、自分の状況に近いものから確認しましょう。

状況 確認したい制度 主な内容
会社の転勤で引越す 勤務先の引越し手当・赴任手当 引越し費用、交通費、宿泊費、単身赴任手当などが支給される場合があります。
結婚を機に引越す 結婚新生活支援事業 家賃、敷金・礼金、仲介手数料、引越し費用などが対象になる場合があります。
子育て世帯で住み替える 自治体の子育て世帯向け住宅支援 住宅取得、家賃、住み替え費用などを支援する自治体があります。
東京圏から地方へ移住する 移住支援金 条件を満たす移住・就業・起業などに対して支援金が出る場合があります。
離職・収入減少で住まいに困っている 住居確保給付金 家賃補助や、条件により転居費用補助の対象になる場合があります。
ひとり親世帯で転居費用が必要 母子父子寡婦福祉資金貸付金 住宅を移転するための資金を借りられる場合があります。

制度は年度ごとに内容が変わることがあります。また、国の制度であっても、実際の申請窓口は自治体になることが多いため、必ず引越し先または現在住んでいる自治体の公式サイトで最新情報を確認しましょう。

会社の転勤なら、まず勤務先の引越し手当を確認する

会社の辞令や異動に伴う引越しの場合は、国や自治体の補助金よりも先に、勤務先の制度を確認しましょう。企業によっては、就業規則や転勤旅費規程に、引越し費用の負担や赴任手当が定められていることがあります。

よくある手当の例は、次のとおりです。

  • 引越し業者に支払う費用の実費負担
  • 赴任手当・支度金
  • 新居までの交通費
  • 一時的な宿泊費
  • 単身赴任手当
  • 社宅・借り上げ社宅制度
  • 家賃補助

確認する際は、「どの費用が対象になるのか」「会社指定の引越し業者があるのか」「領収書や見積書が必要か」「申請期限はいつまでか」を必ず確認しましょう。

会社負担の対象になる場合でも、先に自分で業者を決めてしまうと対象外になることがあります。転勤が決まったら、まず人事・総務に確認し、そのうえで見積りを取りましょう。

新婚世帯なら「結婚新生活支援事業」を確認する

結婚を機に新生活を始める方は、「結婚新生活支援事業」の対象になる可能性があります。これは、結婚に伴う新生活の経済的負担を軽くするため、自治体が新婚世帯を支援する制度です。

2026年時点でも、こども家庭庁の地域少子化対策重点推進交付金では、新婚世帯を対象に家賃や引越し費用などを支援する取組が案内されています。

対象になりやすい費用には、次のようなものがあります。

  • 新居の家賃
  • 敷金・礼金
  • 共益費
  • 仲介手数料
  • 住宅購入費
  • リフォーム費用
  • 引越し業者や運送業者に支払った引越し費用

ただし、実際に制度を実施するかどうか、対象条件、補助上限額、申請期間、必要書類は自治体によって異なります。すべての市区町村で使えるわけではないため、「引越し先の自治体名 結婚新生活支援事業」で検索して、自治体の公式情報を確認しましょう。

公式情報は、こども家庭庁の地域少子化対策重点推進交付金のページからも確認できます。

申請前に確認したいポイント

  • 婚姻日が対象期間内か
  • 夫婦の年齢要件を満たしているか
  • 所得要件を満たしているか
  • 引越し先の自治体で制度を実施しているか
  • 引越し費用が対象に含まれるか
  • 見積書・領収書・住民票・所得証明書などの必要書類
  • 申請期限

特に注意したいのは、申請期限です。引越し後に制度を知っても、期限を過ぎていると申請できない場合があります。結婚を機に引越しをする方は、物件契約や引越し業者の手配と同時に、自治体の制度も確認しておきましょう。

補助金申請で見積書が必要になりそうな方へ

新婚世帯向けの制度では、引越し業者の見積書や領収書が必要になる場合があります。申請前に、費用の目安を早めに確認しておくと安心です。

子育て世帯なら、自治体の住宅・住み替え支援を確認する

子育て世帯の住み替えでは、自治体独自の住宅支援が使える場合があります。内容は自治体によって異なりますが、住宅購入、家賃補助、住み替え支援、リフォーム費用などが対象になるケースがあります。

たとえば京都市では、2026年時点で「京都安心すまい応援金(京都市子育て世帯既存住宅取得応援金)」が案内されています。これは、未就学の子どもがいる子育て世帯が、市内居住のために既存住宅を購入する場合に応援金を交付する制度です。

引越し費用そのものを直接補助する制度ではありませんが、子育て世帯の住み替えに関係する支援として確認しておきたい制度です。対象条件や受付状況は変更される可能性があるため、申請前に京都市の公式情報を確認しましょう。

京都市の制度は、京都安心すまい応援金の公式ページで確認できます。

子育て世帯の方は、次のようなキーワードで自治体サイトを探してみましょう。

  • 自治体名 子育て世帯 住宅 補助金
  • 自治体名 子育て 引越し 助成金
  • 自治体名 住み替え 支援 子育て
  • 自治体名 家賃補助 子育て

子育て世帯向けの制度は、年齢要件、子どもの人数、住宅の条件、居住年数、所得制限などが細かく決まっていることがあります。制度名だけで判断せず、対象者・対象住宅・対象費用を確認しましょう。

地方移住なら「移住支援金」を確認する

東京圏から地方へ移住する場合は、移住支援金の対象になる可能性があります。対象となるのは、東京23区に在住していた方、または東京圏に住みながら東京23区内へ通勤していた方が、対象地域へ移住し、就業・起業・テレワークなど一定の条件を満たすケースです。

京都府では、2026年時点で「京都府移住支援金」の情報が公開されています。東京23区に在住していた方、または東京圏から東京23区内へ通勤していた方が、京都府内の対象市町村へ移住し、就業などの条件を満たす場合に支援金の対象となる可能性があります。

京都府の公式情報は、京都府移住支援金のお知らせで確認できます。

移住支援金を確認するときは、次の点を見ておきましょう。

  • 移住元の条件を満たしているか
  • 移住先の市町村が対象か
  • 対象求人への就業など、就業要件を満たすか
  • テレワークや起業が対象になるか
  • 申請期限はいつまでか
  • 一定期間の居住要件があるか

移住支援金は金額が大きい一方で、条件も細かく設定されています。移住先を決める前に、対象自治体と申請条件を必ず確認しましょう。

京都府外から京都府内へ引越す方や、京都から他府県へ移動する方は、長距離引越しのページも参考にしながら、距離ごとの引越し費用を確認しておくと安心です。

離職・収入減少で住まいに困っている場合は「住居確保給付金」を確認する

離職・廃業・収入減少などにより住まいの確保が難しくなっている場合は、住居確保給付金の対象になる可能性があります。住居確保給付金は、一定の要件を満たす方に対して、家賃相当額を支給する制度です。

2026年時点では、住居確保給付金において、家賃補助だけでなく、条件を満たす場合に転居費用の補助を受けられるケースもあります。対象になるのは、収入が大きく減少し、家計改善のために家賃の低い住宅へ転居する必要がある場合などです。

ただし、通常の引越し費用を誰でも補助する制度ではありません。収入・資産要件、転居の必要性、対象経費、申請窓口などを確認する必要があります。まずは自治体の福祉担当窓口や自立相談支援機関に相談しましょう。

制度の概要は、厚生労働省の住居確保給付金のページで確認できます。

確認したいポイント

  • 離職・廃業・収入減少などの条件に該当するか
  • 収入・資産要件を満たしているか
  • 現在の家賃と転居先の家賃
  • 転居が家計改善につながると認められるか
  • 申請窓口はどこか
  • 見積書や契約書など、必要書類は何か

住居確保給付金は、生活状況や収入状況に関する要件があります。引越し費用を抑えたいという理由だけでは対象にならないため、まずは自治体の相談窓口で対象になるか確認しましょう。

ひとり親世帯なら「母子父子寡婦福祉資金貸付金」を確認する

ひとり親世帯で、転居に必要な費用の負担が大きい場合は、母子父子寡婦福祉資金貸付金を確認してみましょう。これは、母子家庭の母、父子家庭の父、寡婦などを対象に、生活や住まい、就学などに必要な資金を貸し付ける制度です。

この中には、住宅を移転するために必要な資金として「転宅資金」があります。給付ではなく貸付制度ですが、条件によっては無利子または低利子で利用できる場合があります。

制度の概要は、内閣府男女共同参画局の母子父子寡婦福祉資金貸付金制度で確認できます。実際の申請や相談は、最寄りの自治体の福祉担当窓口で行います。

確認したいポイント

  • 自分の世帯が対象になるか
  • 転宅資金の対象費用に該当するか
  • 貸付限度額
  • 返済期間
  • 保証人の有無による利率
  • 申請のタイミング

転居前に相談が必要な場合もあるため、引越し日が決まってからではなく、早めに自治体へ確認することをおすすめします。

補助金・助成金を探すときのコツ

引越しに使える制度は、国の制度、都道府県の制度、市区町村の制度、勤務先の制度に分かれます。制度名も自治体によって異なるため、検索するときはキーワードを変えながら探すことが大切です。

自治体サイトで検索する

まずは、引越し先の自治体サイトで検索しましょう。以下のようなキーワードがおすすめです。

  • 自治体名 引越し 補助金
  • 自治体名 引越し 助成金
  • 自治体名 住み替え 支援
  • 自治体名 新婚 補助金
  • 自治体名 子育て 住宅 補助
  • 自治体名 移住 支援金
  • 自治体名 住居確保給付金

「引越し」という言葉では出てこなくても、「住宅支援」「住み替え」「移住」「定住促進」「新生活支援」などの名称で制度が用意されていることがあります。

申請前に必要書類を確認する

補助金や助成金では、申請時に書類が必要になることが多いです。よくある必要書類は次のとおりです。

  • 申請書
  • 住民票
  • 所得証明書
  • 婚姻届受理証明書
  • 賃貸借契約書
  • 売買契約書
  • 引越し業者の見積書
  • 引越し費用の領収書
  • 本人確認書類
  • 口座情報

制度によっては、契約前・引越し前に申請が必要な場合もあります。先に契約や支払いを済ませると対象外になることもあるため、気になる制度が見つかったら、必ず申請のタイミングを確認しましょう。

補助金が使えない場合でも、引越し費用は抑えられる

補助金や助成金に該当しなかった場合でも、引越し費用を抑える方法はあります。特に大切なのは、引越し日・荷物量・時間帯を見直すことです。

平日や午後便・フリー便を検討する

引越し料金は、土日祝や午前便に希望が集中しやすく、料金が上がりやすい傾向があります。日程に余裕がある場合は、平日、午後便、時間指定なしのフリー便を検討すると、費用を抑えられる可能性があります。

引越し時期ごとの料金については、7月の引越し料金や、引越しの手続き・費用の記事も参考にしてください。

不用品を処分して荷物量を減らす

引越し料金は、荷物量によって変わります。使っていない家具・家電・衣類・本などを事前に整理しておくと、必要なトラックサイズや作業時間を抑えられる場合があります。

不用品の処分については、引越し不用品処分完全ガイドも参考にしてください。

見積りは早めに取る

補助金の申請で見積書が必要になる場合だけでなく、引越し費用を抑えたい場合も、早めの見積りが大切です。引越し希望日が近くなるほど、予約が埋まりやすく、希望の時間帯を選びにくくなることがあります。

ミツバチ引越センターでは、LINE見積りで写真や動画を送るだけで、かんたんに引越し費用の目安を確認できます。料金の目安を先に知りたい方は、料金シミュレーションもご利用ください。

補助金・助成金を使うときの注意点

引越しに関する補助金や助成金を利用する場合は、次の点に注意しましょう。

  • すべての自治体で実施されているわけではない
  • 年度途中で予算上限に達すると受付終了になる場合がある
  • 申請期限を過ぎると対象外になる
  • 契約前・引越し前の申請が必要な制度もある
  • 見積書や領収書が必要になる場合がある
  • 制度名が似ていても、対象費用が異なることがある
  • 住宅購入向けの制度と、引越し費用向けの制度を混同しない

また、「補助金があるから引越し費用が全額戻ってくる」と考えるのは危険です。多くの制度には上限額や対象外費用があります。申請前には、対象になる費用と対象外になる費用を必ず確認しましょう。

まとめ|引越し補助金は「自分の状況」と「自治体の制度」を確認しよう

この記事では、2026年時点で確認できる主な制度をもとに、引越しで使える可能性がある補助金・助成金・手当を紹介しました。

ただし、制度は年度ごとに内容が変わることがあります。補助上限額、対象条件、申請期限、必要書類、予算の残り状況は自治体によって異なるため、申請前には必ず公式サイトや窓口で最新情報を確認しましょう。

最後に、確認すべきポイントをまとめます。

  • まずは勤務先・引越し先自治体の制度を確認する
  • 制度の対象者、対象費用、申請期限を確認する
  • 見積書や領収書が必要か事前に確認する
  • 制度が使えない場合でも、日程や荷物量を見直して費用を抑える
  • 引越し費用の目安は早めに見積りで確認する

ミツバチ引越センターでは、京都を中心に、単身引越し・ファミリー引越し・長距離引越しまで対応しています。補助金の申請で見積書が必要な方、まず費用の目安を知りたい方は、お気軽にご相談ください。

補助金・助成金の確認とあわせて、引越し費用も早めに把握しましょう

制度によっては見積書や領収書が必要になる場合があります。荷物量や引越し希望日が決まっていない段階でも、概算見積りのご相談が可能です。